インザオールドデイズ
 

No.4
2003/04/15 (Tue)

ストーンヘンジ  この日の予定は昨日街を歩き回っている時にHISロンドン支店で予約していたストーンヘンジ&バースの1日バスツアーに単身で参加するというもの。集合時間が早出特打ちのため6時にアラームをセットするも5時前に目覚める。ウンザリしながらも昨日の行動をメモったりしているとテレビで松井の第2号3ランのニュースを知る。備え付けのテレビは全部で17chと豊富にありその中には日本のBS1も含まれていたが滞在中せっかくだからとなるべくBBCやスカイスポーツの現地放送を見るようにしていた。各国のフットボールニュースがほぼ1時間に1回のペースでどこかの局で流れてるような感じでチャンネル回しが面白かったりもした。今日は指定時間内にしっかりヘスキーが現われこちらもあらかじめ用意していたチップを渡す。このヘスキー、黒人で分かりづらいがよく見ると結構いい年だ(余計なお世話)。朝食のメニューは昨日と変わらなかったが今日はコーヒーを選択してみた。S氏の部屋に赴き「行って来るぜぃ」と挨拶、大まかな帰宅時間を伝える。

 地下鉄・ディストリクトラインで集合場所のあるヴィクトリア駅に向かう。このディストリクトラインはロンドンと郊外を東西に結ぶ役割を果たし多岐に分岐していてテニスでも有名なウィンブルドンなんかにも延びている。ハマースミスは街外れにあったのだが主要な地下鉄が3本も通っていたため交通の便はとてもよかった。古めかしい車体に揺られ通勤で込み合う中ヴィクトリア駅に到着。時間までまだゆとりがあったのでウロウロしていたがここも国鉄の発着場となっていてホームは19コあった。集合場所は駅から5分ほど歩いたバスターミナル。窓口に入り外人のオバはんに話しかけ申込書を渡そうとすると脇から30代前半と見られる日本人の女が現われた。どうやらこのツアーの現地ガイドのようで外人のホテルに行った送迎バスの戻りが遅いのでその辺で30分程待っていて、とのことだった。この日はストーンヘンジの他にもロンドン市街やシェイクスピアの故郷・ストラトフォードのツアーなど6種類くらいが予定されていたようでそれぞれプラカードが置かれた場所ですでに数人が待機していたが我らがストーンヘンジのブロックには30過ぎの日本人らしき背の高い1人の男の姿がありずっと遠目からこちらを眺めているようだった。どうにも話し掛けづらい雰囲気を醸し出していたのでその場はひとまず逃走。視野の届かないコンビニ系のショップで時間を潰すことに。次戻った時にはフロアはもうどこもかしこも外人だらけになっていた。見ると日本人はストーンヘンジのツアーしかいないようで総勢6人だった。やむを得ず先ほどの独り者に話し掛けるとまたもやフットボール観戦組であることが判明。8泊10日の旅ですでに先週チェルシーvsボルトンの試合を見て明日の頂上決戦を見て帰るところだとか。乗車まであれこれ話はしたがアーセナルサポーターであるにも関わらずこの控えめな関西人とは結局あまり仲良くならなかったのは何ででしょ。他はベルギー〜パリと旅していてユーロスターでロンドン入りしたという羨ましい大学生風の女の子2人組と定年を間近に控えた感じの中年夫婦であった。

 いよいよ乗車の時来たる。日本人は最後部の2列にまとまる。現地旅行会社のツアーに火曜・水曜・土曜のみ日本人ガイドが付随する仕組みのようでバスの車内に現地ガイドの流暢な英語トークが流れる中、我ら日本人組は最後部座席の真中に座った日本人ガイドがピンマイクを通して話す小さな声をイヤーレシーバーで聞いていた。まあマイクを通してと言ってもワイはちょうど隣に座っていたから肉声がもろに聞こえてきたりもしてたのだが。ちゃんと英語できたらあっちを聞いて笑いの渦にも参加できるのになぁと残念にもなったり。単語単語でしかわからない・・・。 世界の車窓から解説を聞きながらロンドンから西南西へはるばる2時間余り、高速に乗ってから景色はずっとこんな感じだった。見渡す限り平原が広がり牧場とか金持ちが使うのであろう小型飛行機の駐機場もあった。せっかくの観光ということで前日から天候をすごく心配していたのだが何てことはない、雲ひとつない快晴。こういう時こそ日頃の行いが出るいうもの、かなり喜ばしい。解説もひと段落してまったりタイムになるとなぜこのツアーに申し込んだのかを隣のガイドが聞いてきた。「なんかガキの頃にテレビかなんかで見た印象がものすごく強かったんですよね、ただの石なのに」と素直に応じると「そうなんですか、私なんてこっち来るまでストーンヘンジなんて知らなかったですよ。とても小っちゃいからガッカリしないようにしてくださいね。」だって。どうやらこのツアーのメインはバースの方らしい。もうすぐストーンヘンジが見えてくるというアナウンスが入り寝ていた者も次第に起き始める。まもなくして小高い丘を越えるととうとうストーンが見えてきた。何もないただっ広い平原にただ1つデカい石が群を成して聳え立っている。ガイドの冷やかしにもめげずウォ〜♪ともう心の中はそんな感じだった。停車後、入口で渡された8カ国語対応音声ガイド機を手にしばし30分ほど自由時間が。昔は石に近づいて実際に触れることもできたのだがいつの頃か柵が設けられ周りを回るだけしかできなくなったのだが、思っていたより接近できた(8〜10mくらい?)のでそれだけでもう満足だった。 ストーンヘンジストーンヘンジ原型右の写真はストーンヘンジ完成当時の姿を想像して描かれたものなのだが本物と見比べれば明らかな通り風化が激しいらしく今後5〜10年の間にはここから1km離れたところに記念館を造りもうそこから望遠鏡で覗くことでしか見れなくする計画があるとのことだった。まだ歴史的背景が明らかになっていないとはいえ、こんなモノが今からおよそ4000年も前に出来ていたなんてもうそれだけでショックを受けざるを得ない。しかも当然ながら人力で、である。話は逸れるがキャラ的に間違ってると言われるのかもしれないけどこのストーンヘンジの他、ピラミッドとナスカの地上絵はぜひ生で見たいなぁと昔から常々思ってた。先日江口洋介が出てたナスカの特番ドキュメントもまじまじと見て感動しちゃったし。ちなみに後で気付くことだがこのストーンヘンジだけで写真を30枚近く撮ってしまっていて最終日2枚のコンパクトフラッシュがそれぞれいっぱいになった時2/3ほど削除するハメになった。のんびり1周後売店で思わずストーンヘンジのガイドブックを買ってしまった。しかも買っただけで未だに中身をあまり見ていなかったりする、ただのコレクター。外人が食べていた、隣のカフェのジャム&クリームのスコーンが美味そうだったので買ってみた。クロテッドクリームは初体験だったが見た目ほど甘くなく自分好みだったかもしれない(写真を撮っておけばよかったね)。でも結局全部食えなくて半分くらい捨ててしまった。またバスに乗り込み次に一向は"メイン"のバースに向かうことになる。このバースでバイ男に衝撃的な事件が・・・とガチンコ的に締めちゃおう。